
五分魂は田舎の借家に住んでいる、この家自体は古くてちっとも取り柄はないが、幅4メートル長さ10メートルちょっとの庭がついている。これがよくて借りた。庭には木が4本植えられている。五分魂は芋虫系が大嫌いなため、いまだ見たことはないが虫に食われた葉っぱをみながらいるんじゃないか?とぞっとしている。だから木のそばにはあまり行かないように日々している。
その木の一本がカヌン。ばかでかい実をつける。その実の中にいっぱい種があってそこに身がついているというのか。匂いはきつめで甘いけどちょっと変わった風味がする果物だ。五分魂の大家は何もしてくれないどケチだが、このカヌンの実のことだけはとても気にかけている。いつ何時か、袋がかけられ、そして知らない間に収穫されている。そして今朝、カヌンの木の下に見慣れない大きな袋が落ちていたのでそばに寄ってみた。な、なんとびっくり! 全然気がつかなかった。前は高いところに実をつけていたが背の低い枝になんと大きくなった実が4つもなっていた。1個はもう腐っていた。
こんなに目と鼻の先にあるのに気がつかなかったなんて!
五分魂は軽いショックを受けました。人生もこんなふうに過ぎていってしまうのではないかと、カヌンの実が自分の人生に重なりあってしまったのでした、なぜか.....。
そして今思うのであります。一番美味しそうなやつを一番いい状態のときに収穫して食べたい!
あのどケチ大家にあげたくない、そんな気持ちでいっぱい。これからは毎日観察するぜ。
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