2007年7月13日金曜日

ピッピ 千の風になって


一晩帰ってこなかったピッピ。思ったとおり、近くの家の裏口に寝ていた。発見したときもう死んでいるのかと思った。ピッピと声をかけると小さな声でニャーと鳴いた。くちびるはもうまっ黄色だった。虫の息のピッピを家に連れて帰り、よく寝ていた電子レンジの下の棚に寝かせた。ごぶたま姉が湿ったティッシュを口にあててあげてもうそっとしておいてあげよう、といってから約30分後、ピッピは死んだ。

最初はまだ生きているかのように見えた。でも2時間後、やせた身体はみるみる硬直していった。ピッピは死んだ、はっきりそうわかった。ごぶたま姉が庭に穴を掘ってピッピを埋めた。大好きなマグロのお刺身を持たせてあげた。母親ネコは母親がこどもを呼ぶ声をあげて穴のそばにいた。

埋葬が終わるとわたしたちはとてもすっきりした気分になった。ピッピは腎臓病だったが、寿命をまっとうしたように思えたのだ。ピッピは闘病生活を終えることができた。そして私たちも。
そしてピッピは駆け足で天国に昇っていってしまった、この世界から立ち去ってしまったとわたしたちははっきり感じることができた。家の中にはさっぱりとピッピの気配がなくなってしまったのだ。

ネコらしいネコ、ちょっと頭が悪かったせいか、とても動物的だったのだと思う。
あの『千の風』の詞が実感できた。私のお墓の前で泣かないでください。私はそこにはいません。
そう、ピッピはそこにはいない。あまりに納得できてわたしたちは泣きながら笑った。

まわりの友達がいろんな形で応援してくれました。わたしはピッピの最期のことだけを書き記しましたが
これまでネコのことながら心配してくれたり、一緒に涙を流してくれたり......。
そういった人のあたたかさも改めて感じたこの数ヶ月だった。

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